メモリハイコーダ MR8740T

アナログMax.108ch, 検査データ転送時間ゼロへ

特長

  • ECUなどの高性能化する基板の多点検査に最適
  • アナログ108ch〜アナログ96ch+ロジック48ch入力
  • メディア保存にかかる時間を従来比Max.1/100に短縮
  • 20MS/s全ch同時サンプリング
  • アナログ全チャネル絶縁入力で安全に測定
  • 4Kモニタに対応、多チャネル波形も重ねずに表示
  • 1ユニットで4ch入力が可能に (4chアナログユニットU8975、4chDVMユニットU8991)
  • 定電圧・定電流・模擬抵抗が発生可能に (VIR発生ユニットU8794)

形名(発注コード)

MR8740-50 Max108ch, 1GWメモリ, 本体のみ お見積り
本体には入力ユニット等の専用オプションが必要です。入力コード等の各種共通オプションは別途ご購入ください。

求めていた理想の多チャネル計測

高性能化する基板の多点検査に最適です。
アナログ Max.108ch
アナログ+ロジック Max.144ch
信号発生 Max.216ch
これらの3桁を越す多チャネル計測を1台で実現し、さらに4Kモニタに効率よく映し出すことができます。
※4Kモニタはお客様にてご用意ください。

検査データ転送時間ゼロへ

検査中のデッドタイムを最小限化します。
検査において、従来は測定終了後の演算、データ保存・データ転送に時間がかかり、次の検査を行うまでのデッドタイムが大きく、検査時間の多くを占めていました。
MR8740Tは演算時間、データ保存時間を大幅に短縮し、検査中のデッドタイムの最小化を目指しました。

記録データ保存時間 1/100 へ

メディア保存にかかる時間を最小限化します。
MR8740Tは最新のインタフェースを採用するとともに、内部処理の高速化によって測定データをメディアに保存する時間を短縮しました。例えば、10分かかっていた保存が最速6秒で完了します。
データ保存のためだけに待つといった煩わしさがなく、作業効率の改善に寄与します。

充実のユニットラインナップ

使用ユニットを複数組み合わせることで様々な検査モデルを構築できます。
多点測定と高精度測定が必要なECUの検査では、4chのユニットU8975、U8991を組み合わせること最大108chの測定システムが構築できます。
また、エンジンの動きやセンサを模擬する波形発生、パルス発生、VIR発生の各ユニットを使用することで、検査システムを集約できます。
さらに、アナログユニット8966とデジタルボルトメータユニットMR8990を使用することで、インバータ基板などの高速・高圧信号をDMMによる測定と同等に波形補足できます。
高精度かつ同時サンプリング可能なユニットを組み合わせることで、あらゆる測定シーンも安心安全に行うことができます。

同時性を求められる計測に最適

すべてのチャネルにA/Dコンバータを搭載し、測定タイミングを同期しているため、ユニット間およびチャネル間のサンプリング時間差はありません。
そのため、カーソル測定、時間差測定などの正確な時間計測ができます。

全ch絶縁入力で故障トラブルを防止

全チャネル絶縁により、接続対象にノイズが回り込むことがなく、またグランド電位の違いによる悪影響を与えません。
さらに、誤配線やショート基板による過電圧・過電流入力による故障やトラブルも防ぐことができます。
※8971、8973ユニットのみ非絶縁です。

本体内蔵バッテリで予期せぬ停電にも対応

本器は電源供給断において、Windowsのシャットダウン用にバッテリ(密閉式鉛蓄電池)を搭載しています。
これにより、予期せぬ停電やブレーカダウン時も正常にシャットダウンできます。

検査中の異常を知らせる警報機能

トリガの設定を使用し、設定範囲を超えたら警報を出す機能を搭載しています。
例えば、イミュニティ試験において、測定電圧の変動限度値を超えたらお知らせする機能として使用することができます。この場合は、ウィンドウアウトトリガを使います。

- 警報の出力イメージ -
❶波形が上下限地の設定範囲を超えると、画面上にイベントマークを表示、BEEP音で知らせます。また、上下限値内に波形が入ると、BEEP音が停止、画面上にイベントマークを表示します。
❷いずれ場合も、その時刻、チャネル、トリガの種類、電圧測定値が画面右上に表示されます。
 ※サンプリング 100KS/s以下で有効です。

LAN対応、FTP機能

1000 BASE-TXのLAN端子を標準装備しています。

- FTPサーバ機能 -
MR8740Tのメモリ内容 (USBメモリや内蔵SSD)をパソコン側にコピーできます。

- FTP送信機能 -
測定データを直接パソコン側に転送することが可能です。

波形表示/CSV変換ソフトを標準付属

波形の表示と変換が可能な波形ビューアWvを標準付属しています。
これにより、MR8740Tで捕捉したバイナリデータをPCで波形確認したり、CSV変換してEXCELで読み込むことができます。このソフトウェアは無償版で、最新バージョンはHIOKIホームページからダウンロード可能です。

コンパクトにMax.108ch 測定

MR8740Tは従来比2倍となる最大108chもの検査を従来サイズのまま実現しました。
高性能化に伴い検査ポイントが増加傾向にあるECU基板の検査も1台で対応することができます。
限られた検査システムのスペースを有効活用したいお客様に最適です。

モニタ・PC とスマートに連携

検査システム構築時では、パソコンからの通信コマンド設定や測定波形の確認に、モニタを使用しながら作業を行います。
構築後はパソコンのみでMR8740Tの制御を行うことができるので、モニタは取り外して他の用途に使うことができます。
また、制御の必要がない状況においてはモニタとMR8740Tのみを使い、測定と波形観測を行うといったスタンドアローンでの使い方もできます。
このような状況に応じた使い分けをすることで、通信コマンドの設定や測定波形の観測を簡単に行うことができます。

アプリケーション:信号発生×計測で実現する各種ECU検査

ECUには様々なセンサが多数接続されます。
信号発生ユニットを組み合わせることで、それらのセンサをシミュレートできます。
同時に測定ユニットでシミュレート結果の計測を行うことで、MR8740T一台で発生から計測まで行うことができます。
U8794は抵抗出力もできるため、サーミスタ回路の検査も行うことができます。

アプリケーション:多数のDMMを一台に置き換え

ベンチ型DMMからメモリハイコーダに置き換えることで、多チャネルのセンサ計測システムを一台で構築できます。
幅広いレンジを持つ2chユニットMR8990、または、多チャネル計測を可能にした4chユニットU8991からお選びいただけます。
導入する本体数を減らすことができるのと同時に、システムを簡略化できるため設備の維持管理が容易になります。

アプリケーション:制御シミュレーション

信号の計測と発生が1台で可能なため、計測器と発生器を別々に用意する必要はありません。
各種センサ信号や制御パルス信号の模擬出力ができるため、自動車や新幹線、飛行機などのエンジン制御、エアバック、ブレーキシステム、パワーステアリング、アクティブサスペンションなどの制御基板の試験波形(DC出力, 正弦波出力)を模擬することができます。
例:ブレーキシステム制御試験、エンジン制御試験、エアバッグ制御試験

アプリケーション:ひずみ測定による各種試験

ひずみゲージまたは伸び計のアナログ信号と、応力センサのアナログ信号を入力することができます。
その値をスケーリング機能を使って引張ひずみに変換、また応力センサの値をスケーリング機能を使って引張応力に変換します。
アナログやロジックを同時に測定することで、様々な信号を一回の試験で同時に記録することができます。
例:橋梁の劣化モニタリング、産業用ロボットの可動部応力測定、風力発電機などプロペラ多点測定

基本仕様

確度保証期間 1年
入力ユニット数 最大27スロット
チャネル数 アナログ最大108ch (U8975使用時), またはアナログ96ch + ロジック48ch (U8975+8973使用時)
アナログ最大54ch (8966使用時), またはアナログ48ch+ロジック48ch (8966+8973使用時)
※8973ロジックユニットはスロット25~27限定, 最大3ユニットまで
※アナログユニットのch間と本体間は絶縁, ロジックユニットのchは全て本体とGND共通
測定レンジ 100mV〜400V, 12レンジ, 分解能 : レンジの1/2000 (8966使用時)
4V〜200V, 6レンジ, 分解能 : レンジの1/32000 (U8975使用時)
100mV〜1000V, 5レンジ, 分解能 : レンジの1/1000000 (MR8990使用時)
1V, 10V, 100V, 3レンジ, 分解能 : レンジの1/1000000 (U8991使用時)
最大入力電圧 DC 1000 V/AC 700 V (U8974 使用時), DC 400 V (8966使用時), DC 200 V (U8975使用時), DC 40 V (U8978使用時)
周波数特性 8966使用時: DC〜5MHz (-3dB)
最高サンプリング速度 20MS/s 全ch同時, 外部サンプリング10MS/s
測定機能 メモリ記録
メモリ容量 1Gワード
16MW/ch (8966使用時), 8MW/ch (U8975またはMR8990使用時), 4MW/ch (U8991使用時)
内蔵記憶装置 SSD 480 GB
外部記憶装置 USBメモリ×8
モニタ出力 VGA, HDMI, DisplayPort
推奨解像度 1920×1080 dot以上
外部インタフェース [LAN] 1000BASE-T、100BASE-TX, 10BASE-TX (2ポート)
[USB] USB3.0 ×4, USB2.0 ×4
電源 AC100〜240 V, 50/60 Hz (400 VA max.)
寸法・質量 426W × 177H × 505D mm, 14.0 kg (本体のみ)
付属品 電源コード ×1, クイックスタートマニュアル ×1, 使用上の注意 ×1, アプリケーションディスク(CD-R) ×1, 取扱説明書 詳細編(CD-R) ×1, ブランクパネル(ブランクスロットのみ), ラック取付金具

保存メディア (1)

※弊社オプションの保存メディアを必ず使用してください。弊社オプション以外の保存メディアを使用すると、正常に保存、読み出しができない場合があり、動作保証はできません。

出力ケーブル (2)

※ MR8791に使えるコネクタについては、お問い合わせください

各種入力ユニット (15)

※入力コード類は付属しませんので、別途ご購入願います

※MR8740-50に電流ユニット8971はユニット最大4台まで使用可能
※ロジックユニット8973は最大3ユニット(スロット25~27限定)

SCIモニタ4.0 (0)

HSCI-4.0-CAN FD
HSCI-4.0-SENT
HSCI-4.0-LIN
日本システム・エイト株式会社より、MR8740Tのユニットと同一サイズのCANモニタ、LINモニタ、SENTモニタが発売されています。MR8740Tの本体に装着することにより、モニタに電源を供給することが出来ます。なお、データはMR8740Tおよび弊社のソフトウェアでは記録、解析できません。詳細は日本システム・エイト株式会社へお問い合わせ下さい。
http://nse-inc.co.jp/

入力ケーブルA (4)

※入力電圧は、接続する入力ユニットの電圧で制限されます

入力ケーブルB (3)

※入力電圧は、接続する入力ユニットの電圧で制限されます

入力ケーブルD (2)

※対地間電圧はこちらの製品仕様範囲内となります
※別途電源供給が必要です

特注ケーブル (0)

P9000用

特注品につきご相談ください
(1) USBバスパワーケーブル
(2) USB(A)-マイクロBケーブル
(3) 3分岐ケーブル

入力ケーブルE (2)

※対地間電圧はこちらの製品仕様範囲内となります
※別途電源供給が必要です

入力ケーブルF (6)

※バナナ端子用, 入力電圧は、接続する入力ユニットの電圧で制限されます

ケーブルG (1)

※MR8990用
※入力電圧は、接続する入力ユニットの電圧で制限されます

非接触電圧測定 (0)

その他入力用 (2)

温度センサ (2)

200Aまで(高精度) (7)

※高精度電流センサを使用するには電源(CT955x)が別途必要です

※CT955xと接続できるのは, ME15W (12pin)端子の(-05タイプ)センサのみ
※PL23 (10pin)端子のセンサを使用する場合は, 変換ケーブルCT9900が別途必要

1000Aまで(高精度) (7)

※高精度電流センサを使用するには電源(CT955x)が別途必要です

※CT955xと接続できるのは, ME15W (12pin)端子の(-05タイプ)センサのみ ※PL23 (10pin)端子のセンサを使用する場合は, 変換ケーブルCT9900が別途必要

PL23 (10pin) - ME15W (12pin)変換 (1)

センサ用電源 (4)

電流センサ用入力ユニット (2)

ME15W (12pin) - PL23 (10pin) 変換

※電流ユニット8971 (MR8847,MR8827・MR8740用)にME15W (12pin)端子の(-05タイプ)高精度電流センサを使用するには, 変換ケーブルCT9901が別途必要
※PL23 (10pin)端子のセンサを8971, 8940に使用する場合は, CT955xは不要ですが変換ケーブル9318が必要 (8971には9318が付属)

高精度電流センサとメモリハイコーダ接続時の注意 (0)

■MR8847A/MR8827/MR8740との接続
・高精度電流センサ(ME15W)+CT9901+9318 →電流ユニット8971
・高精度電流センサ(ME15W)+CT955x+BNCケーブル →電流ユニット8971以外
・高精度電流センサ(PL23)+9318 →電流ユニット8971
・高精度電流センサ(PL23)+CT9900+CT955x+BNCケーブル →電流ユニット8971以外

電流センサ・電流プローブ接続時の注意点 (0)

※組み合わせによっては同時に接続できない場合があります。※電流ユニット8971はメモリハイコーダ本体に最大4台まで、使用できる電流センサはプローブ電源ユニットZ5021接続本数と合わせて8本までです。
※電圧入力のアナログユニット系に電流センサを接続する場合は制限はありません。


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