製品・技術 2025.10.27

AC/DCカレントプローブ CT6833, CT6834が「2025年度グッドデザイン賞」を受賞

HIOKI(日置電機株式会社:長野県上田市、代表取締役社長:岡澤尊宏)が生産販売しているAC/DCカレントプローブ CT6833, CT6834が、このたび公益財団法人 日本デザイン振興会主催の2025年度グッドデザイン賞を受賞しました。測定性能や精度だけでなく、ユーザー目線での使いやすさ、耐久性、安全性、そして視覚的な美しさを兼ね備えたデザインが審査にて高い評価を受けました。HIOKI では、1985 年の初受賞以来、今回で81件目の受賞となります。

受賞製品: AC/DCカレントプローブ CT6833, CT6834

AC/DCカレントプローブ CT6833, CT6834は、自動車の電力計測用途に向けて開発されたクランプ型電流センサーです。貫通型センサーに匹敵する高精度な測定(DC確度 ±0.07%)を実現しただけでなく、従来モデルと比べ50%の小型化を達成しました。これにより、狭いスペースでの設置が容易となり、設置時間の短縮と無理な取り付けによる損傷リスクの低減を実現しています。この設計は、設置作業の効率化を促進するとともに、安全性と信頼性の高い計測を可能にします。本製品は最新の基準に基づく試験や車両のエネルギー効率の最適化に欠かせないツールとして、自動車技術の進化と環境負荷低減に大きく貢献しています。

グッドデザイン賞審査委員による評価コメント

『多くの電子機器により高密度化され、振動や温度変化が存在する自動車のエンジンルーム内での電流測定に対応するため、高さ・厚みで従来機種より1/3、体積で1/2低減したセンサの先端部分形状と、狭所でも指先で操作できる開閉部形状がデザインされている。近年重要性が高まっている、持続可能な社会の実現に向けた環境性能に優れた自動車実車での電流測定のニーズに的確に応える、計測機器、計測対象、使用者のすべてを考慮した優れたデザインである点を評価した。』

開発チームのコメント

  • 使いやすさを念頭にデザインしました。センサーを保持する向きで取り付けやすさが変わらないだけでなく、手や指先が邪魔にならないように配慮しています。また、スマートさと堅牢の両立にも苦心しました。当社のコーポレートカラーであるHIOKIブルーを要所に配色しアクセントとするとともに、ロック機構部には黄色を採用。暗い使用環境下でも、ロック状態を把握しやすいよう努めています。様々な面でお客様に信頼していただけるよう注力しました。(デザイナー:R&D本部 事業推進部 田中)
  • 従来製品では取り付けが困難な狭所の測定ができるスリムなクランプセンサーを目標に開発を進めました。特に実車計測において、クランプし易い形状とは何か?を開発チームの中で定義して開発の方向性を固めました。様々な車種を用いた形状確認を繰り返し行い、従来機種よりもセンサー部の大幅な小型化と操作性の向上を実現しました。 形状面だけでなく、精度面も従来機種よりも向上しているため、測定の再現性の高いセンサーになっています。(開発リーダー:R&D本部 SSユニット 池田)

HIOKIのデザインポリシー

当社のデザインはユーザーが計測する際に感じる気持ちに寄り添い、くらしや社会をより豊かにすることを目指しています。HIOKIは、デザインポリシー「COGNITIVE. それは、人間になじむデザイン。」のもと、これからも提案し続けていきます。

  • グッドデザイン賞とは
    1957年創設のグッドデザイン商品選定制度を継承する、日本を代表するデザインの評価とプロモーションの活動です。国内外の多くの企業や団体が参加する世界的なデザイン賞として、暮らしの質の向上を図るとともに、社会の課題やテーマの解決にデザインを活かすことを目的に、毎年実施されています。受賞のシンボルである「Gマーク」は優れたデザインの象徴として広く親しまれています。

本件に関するお問い合わせ先

R&D本部 事業推進部 デザイン戦略課

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