周波数とは?

電気の周波数とは?周波数の基本や地域性、測定方法についてご紹介

概要

電気や電圧などは目に見えるものではないため、どのようなものかわかりにくいと苦手意識を持っている方も少なくないでしょう。しかし、目に見えないだけで、実はそれほど難しいものではありません。ここでは、電気や電圧における周波数の基本や地域における周波数の違い、そして周波数の測定方法などについてわかりやすくご紹介します。

周波数とは1秒あたりの波の数を意味します。

周波数とは、交流の電気において、1秒間の間にプラスとマイナスが交互に入れ替わる回数のことをいいます。定期的にプラスとマイナスが入れ替わる交流特有のものであり、直流では発生しません。周波数の単位は、「Hz(ヘルツ)」です。例えば、1秒間にプラスとマイナスの変化が60回あった場合、周波数は60 Hzと表現されます。

また、交流の電気が0からスタートしてプラスからマイナスに電圧が可変し、再び0に戻った段階で1周期と表現され、周波数は周期の逆数の関係となります。「周波数が高い」というのは1秒間における波の回数が多く周期が短い状態であり、「周波数が低い」というのは波の回数が少なく周期が長い状態です。

国によって異なる周波数

アメリカでは60Hz、イギリスやドイツなどでは50Hz、そして韓国では60Hzなど地域性の違いはありますが、基本的には一国1つの周波数が採用されているケースが主流となっています。
特殊な例として、日本では東西で分けられており、東日本では50Hz、西日本では60Hzです。国の中で周波数が異なっていることは、世界でも非常に珍しい事例といえるでしょう。

日本国内ではかつて周波数によって機械の制限があった

日本において、東日本から西日本へというように周波数が異なる地域への引っ越しの際には、現在の家電が使えるかどうか調べなければなりません。つまり、場合によっては引っ越しの際に電化製品の大幅な入れ替えが発生する可能性があるのです。

ただし、近年では50Hz・60Hz両方の周波数に対応している電化製品も多くなっています。モーターの周波数を適切に変えて調節してくれるインバーターが内蔵されている電化製品も増えてきており、周波数の異なる地域で使用しても、性能低下や故障のリスクは少なくなってきています。

周波数の測定方法

周波数を測定する場合は、周波数測定機能(周波数カウンタ)を搭載しているデジタルマルチメーターなどで測定をすることが可能です。高価なデジタルマルチメーター以外でも、搭載されていることもあります。

使い方は、非常に簡単です。デジタルマルチメーターの複数ある測定機能の中から周波数測定(Hz)にロータリースイッチを切り替えます。そして、赤と黒のテストリードをマルチメーターの+と-の端子に差し込み、テストリードの先端を測定対象の回路の両端に接触させましょう。液晶画面に、該当部分の周波数が表示されます。

測定の際、テストリードの先端を測定部分に接触させる前に、測定機能を周波数測定に切り替えることを忘れないようにしましょう。リードにあてた状態で、測定機能を切り替えるとデジタルマルチメーターの故障の要因となります。

まとめ

周波数とは、電気において1秒間の間に発生する波の回数です。世界では国ごとに50Hzか60Hzか周波数が決められています。特異な例として 日本では、地域によって50Hzと60Hzと使われている電気の周波数が異なります。最近では、両方の周波数に対応している電化製品や、インバーターを搭載している電化製品も増えています。

上記で述べてきた電源周波数測定のほかに、周波数を測定する場面が数多くあります。
もし、自分自身で測定する必要が生じた場合は、デジタルマルチメーターの周波数測定機能を試してみてはいかがでしょうか。

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