AEC-Q200 に対応した電子部品の温度評価
自動運転に代表される ADAS や HMI など、インフォテイメントの充実により、自動車に使用される電子部品の数は増え続けています。自動車に使用される電子部品には高い信頼性が求められます。そこで、AEC-Q200 という自動車向け電子部品に対する信頼性試験規格が規定されました。策定団体である AEC(Automotive Electronic Council)には車載電装部品メーカーや電子部品メーカー、半導体メーカーが参画しています。主な試験は温度試験で、高温環境下で部品の特性の変化を確認したり、温度を変化させた温度サイクル試験を実施します。試験の前後あるいは試験中の電子部品の特性変化を確認します。
課題
温度変化に応じて、電子部品の特性がどのように変化しているかを確認する必要があります。横軸に温度、縦軸に注目している特性をプロットしたグラフで確認する方法が有効です。一般的には、表計算ソフトを用いてグラフを作成し、評価レポートとします。しかし、電子部品の特性を測定する計測器と温度を長期間記録する計測器は別の計測器であることが多く、それぞれのデータを統合する手間が生じます。
解決策
“Sequence Maker” は、計測器を統合制御する Excel アドインです。USB、RS-232C、LAN、GP-IB といった通信インターフェースに対応しています。また、計測器の通信共通ドライバである VISA にも対応しています。PC につながった計測器を自動でサーチし、通信を確立するので、制御コマンドを制御したい順番で Excel 上に記載するだけで思い通りの制御ができます。
電子部品の特性に応じた計測器をご用意ください。
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Excelサンプルのダウンロードはこちらから
■ ケース 1 コンデンサーの静電容量の温度変化
(使用機器:LR8450、IM3536)
■ ケース 2 コンデンサーやバリスタの絶縁抵抗の温度変化
(使用機器:LR8450、SM7110)
■ ケース 3 抵抗器あるいは伝送線路の抵抗値の温度変化
(使用機器:LR8450、RM3545A
実測データ
縦軸をインピーダンス、横軸を温度とした例です。多くの場合、温度制御可能な恒温層へ部品を入れた状態で部品の温度変化を評価します。