AC/DCハイボルテージディバイダ VT1005
1000 V 以上の電力効率測定
特長
- 最大入力 5000 V (*1)
2000 V CAT II
1500 V CAT III - 測定確度:
±0.08% (DC)
±0.04% (50/60 Hz)
±0.17% (50 kHz) - 周波数平坦性:
± 0.1% 振幅帯域 200 kHz Typical,
± 0.1° 位相帯域 500 kHz Typical (*2) - 測定帯域 DC ~ 4 MHz (-3 dB)
- 耐ノイズ性能 CMRR 80dB Typical (100 kHz), 差動入力方式
- *1:±7100 Vpeak 、測定カテゴリなし、予想される過渡過電圧0 V
- *2:パワーアナライザによる位相補正実施後
形名(発注コード)
VT1005 | ¥495,000(税込 ¥544,500) |
---|
高電圧を1000:1で分圧し出力
- 最大入力 5000 V, 2000 V CAT II, 1500 V CAT III
一般的にパワーアナライザ単体では、1000 V (AC) 以上の電圧をダイレクトに測定できません。VT1005を使用すると、最大5000 Vの大電力をパワーアナライザで正確に測定できます。
- Sicパワーデバイスを用いた鉄道用インバーターの効率評価
VT1005とPW8001接続例
PW8001 + VT1005 | PW8001単体 (*4) | |
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定格電圧 | AC/DC 5000 V ±7100 V peak | AC 1000 V (*5) ±2000 V peak |
測定カテゴリ | AC/DC 5000 V (*1) AC/DC 2000 V CAT ll (*2) AC/DC 1500 V CAT lll (*3) | AC 1000 V CAT ll (*6) AC 600 V CAT lll (*6) |
- *1:±7100 Vpeak, 測定カテゴリなし、予想される過渡過電圧 0 V
- *2:予想される過渡過電圧 12000 V
- *3:予想される過渡過電圧 10000 V
- *4:入力ユニット U7001 使用時
- *5:DC 1500 V
- *6:DC 1500 V CAT II, DC 1000 V CAT III, 予想される過渡過電圧 8000 V
基本波からスイッチング周波数成分まで正確に測定
- 測定確度± 0.08% (DC), ± 0.04% (50/60 Hz), ± 0.17% (50 kHz)
- 周波数平坦性 ± 0.1% 振幅帯域 200 kHz Typical
- 周波数平坦性 ± 0.1° 位相帯域 500 kHz Typical (*1)
- 測定帯域 DC ~ 4 MHz (-3 dB)
- *1:パワーアナライザによる位相補正実施後
VT1005は、広帯域で確度良く電圧を測定できます。現在主流のスイッチング周波数 (10 kHz 以下) だけでなく、SiC パワー半導体を使用したインバーターのスイッチング周波数 (10 kHz から50 kHz) も高確度に測定できます。
効率を正確に測定するための重要なポイント
インバータ出力側の有効電力は基本波成分だけでなく、スイッチング周波数成分を含みます。高精度な効率測定のためには基本波成分だけでなくスイッチング周波数成分の正確な測定が不可欠です。
「一般的な高電圧差動プローブ」と「VT1005」の違い
高電圧差動プローブは広帯域ですが、帯域内で数%の測定誤差が生じます。VT1005は、高確度であることに加え、帯域内で優れた周波数平坦性を持ち、従来不可能だった0.1%オーダーの効率改善効果の把握を可能にします。
- 一般的な高電圧差動プローブとVT1005の周波数特性を比較したグラフ
ノイズ耐性に優れ、正確かつ高い再現性でインバーター効率を測定
- 耐ノイズ性能 CMRR 80 dB Typical (100 kHz), 差動入力方式
VT1005は、コモンモードや高周波のノイズに強く、ノイズ環境下でも正確かつ再現性の高い安定した測定ができます。インバーターのような変換器はノイズの発生源となるため、効率評価ではノイズ耐性が重要です。
インバーターの2次側を測定し耐ノイズ性能を比較
SiCパワー半導体は、電圧の立ち上がり/立ち下り応答が速く、出力波形に高周波成分を多く含みます。他社の高電圧ディバイダーには、帯域外の高周波ノイズの影響を受けやすいものがあります。このようなディバイダーを使用すると、実際には発生していない大きなリンギングを誤って観測し、測定誤差が大きくなるおそれや、機器の配置によるノイズ影響の違いにより測定結果が大きくばらつくおそれがあります。
基本仕様
最大定格電圧 | 5000 Vrms, ±7100 Vpeak (*1) |
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最大定格電圧 (対地間) |
測定カテゴリなし(*2) 測定カテゴリⅡ: AC/DC 2000 V(*3) 測定カテゴリⅢ: AC/DC 1500 V(*4) |
分圧比 | 1000:1 |
最大出力電圧 | 約±12 V |
測定確度 | ±0.08%(DC), ±0.04%(50/60 Hz), ±0.17% (50 kHz) |
周波数平坦性 | ±0.1% 振幅帯域 200 kHz (Typical) ±0.1° 位相帯域 500 kHz (Typical)(*5) |
測定帯域 | DC 〜4 MHz (~1 MHzまで振幅確度, 位相確度を規定) |
同相電圧除去比(CMRR) | 50 Hz/60 Hz: 90 dB(Typical) 100 kHz: 80 dB (Typical) |
測定方式 | 差動入力 |
使用温湿度範囲 | -10°C~50°C, 80% RH以下(結露しないこと) |
保存温湿度範囲 | -20°C ~ 60°C, 80% RH以下(結露しないこと) |
適合規格 | 安全性: EN 61010, EMC: EN 61326 Class A |
電源 | AC 100 V~240 V (50 Hz/60 Hz) |
寸法・質量 | 約 195 mm (W) x 83 mm (H) x 346 mm (D) 約 2.2 kg |
付属品 | 電圧コード L1050-01 (1.6 m) 接続コード L9217 (絶縁BNC, 1.6 m) 変換アダプタ 9704 (メス: 絶縁BNC / オス: バナナ) 電源コード |
- *1:周波数ディレーティング範囲内
測定カテゴリなし:主電源に直接接続していない回路の測定に適用する。
例: 固定設備のコンセントからトランスなどを経由した二次側の機器での測定 - *2:AC/DC 5000 V, ±7100 V peak、予想される過渡過電圧 0 V
- *3:予想される過渡過電圧 12000 V
- *4:予想される過渡過電圧 10000 V
- *5:位相補正後
測定確度詳細
周波数 | 振幅 ±(% of reading + % of full scale) |
位相 |
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DC | 0.03% + 0.05% | – |
DC < f < 30 Hz | 0.2% + 0.1% | ±0.1° |
30 Hz ≦ f < 45 Hz | 0.1% + 0.1% | ±0.1° |
45 Hz ≦ f ≦ 66 Hz | 0.02% + 0.02% | ±0.06° |
66 Hz < f ≦ 100 Hz | 0.1% + 0.02% | ±0.12° |
100 Hz < f ≦ 1 kHz | 0.1% + 0.02% | ±0.2° |
1 kHz < f ≦ 5 kHz | 0.15% + 0.02% | ±0.4° |
5 kHz < f ≦ 50 kHz | 0.15% + 0.02% | ±(0.08 × f kHZ)° |
50 kHz < f ≦ 100 kHz | 0.5% + 0.02% | ±(0.08 × f kHZ)° |
100 kHz < f ≦ 300 kHz | 1.5% + 0.5% | ±(0.08 × f kHZ)° |
300 kHz < f ≦ 1 MHz | 5.0% + 0.5% | ±(0.08 × f kHZ)° |
周波数帯域 | 4 MHz(-3 dB Typical) | – |
電圧コード (2)

¥8,800(税込 ¥9,680)
1.6 m

¥13,200(税込 ¥14,520)
3.0 m
接続コード (3)

¥7,200(税込 ¥7,920)
コード両端が絶縁BNC, 1.6 m

¥8,800(税込 ¥9,680)
コード両端が絶縁BNC, 3.0 m

¥12,100(税込 ¥13,310)
コード両端が絶縁BNC, 10 m
変換アダプタ (1)

¥2,700(税込 ¥2,970)
受け:BNCメス, 出力:バナナオス
※バナナ入力端子の旧タイプメモリハイコーダには挿入できません