RGBレーザ輝度計 TM6103
レーザーディスプレイの「白」を正しく測る
RGBレーザ専用 光測定器
廃止
光スペアナにせまる測定能力と色彩計の使いやすさを両立
RGB合成波それぞれの重心波長と光パワーを同時に測定できる光測定器 TM6102, TM6103, TM6104。測光量と色度の目標値、そして各許容範囲を設定すれば、RGBそれぞれの放射量を指示範囲に合わせるだけで「ホワイトバランス調整」ができます。
特長
- レーザ光源専用光測定テクノロジー「分離重心波長方式」搭載
- RGB合波を直接入力可能
- 世界初のホワイトバランスナビ搭載で手戻り無しの色調整
- 12インチスクリーン* 9点同時測定が可能な小形筐体
- 広色域ディスプレイの安定した色測定に必須の変調光機能
- 中間スクリーン、バックライトなどの測定に最適
- *12 inch 4:3 250 mm × 180 mm として
形名(発注コード)
| TM6103 | 輝度 | 廃止 |
|---|
グッドデザイン 2017受賞コメントより
レーザー光源専用の光測定器として、「分離重心波長方式」を発明し、ホワイトバランスの調整に熟練の技が必要とされていたディスプレイの生産現場で、調整時間を短縮し、生産効率アップに寄与している。筐体の板金の合わせ目を、光軸と一致させることによって、側面から光軸を合わせ易くするデザイン的な工夫もあり、無駄のない機能的なデザインと評価した。
RGBレーザ専用 測定視野角22°のディスプレイに最適な輝度計
レーザーディスプレイの「白」を正しく測定するために開発された光測定器
RGBレーザ輝度計TM6103は、レーザ光の正確な測定のために開発された新方式「分離重心波長方式」を初めて採用した輝度計です。また、出荷時のホワイトバランス調整工数を半分にする「ホワイトバランス調整補助機能」を標準搭載し、RGBそれぞれの光源を調整するだけで目的の「白」を簡単に作り出す事が可能になりました。
HUD(ヘッドアップディスプレイ)や広色域ディスプレイのような、レーザ光源を用いた次世代ディスプレイの正確な測色のために生まれたRGBレーザ専用光測定器です。
測定項目
放射輝度、輝度、重心波長(R,G,B)、三刺激値、色度(xy,u'v')、相関色温度、Δuv、ドミナント波長、NTSC比、ホワイトバランス放射量目標値
なぜRGBレーザ専用なのか?
例えば、電流を測定するために弊社では20種類以上の計測器をご用意しています。 周波数、電圧値、環境、費用などから自然とバリエーションが増えてきました。レーザの発光と、LEDの発光が違うように、レーザ光源を測定するためにはレーザに最適化された測定器がなければ、想定外の結果が出てしまうおそれがあります。
レーザーディスプレイに代表されるように、レーザ光源を使うアプリケーションに求められるのは小型化と広域の発色性能です。RGB単色レーザの進歩により、LED時代よりもさらに正確な測色を行い、発色性能を明確にすることが必要になってきています。
RGBレーザ輝度計TM6103は、名前の通りレーザ光源専用の輝度計です。つまり、LEDやランプ光源のようにスペクトル幅が広い光は測定できません。そして、レーザ光源であっても蛍光体などで波長変換されている光の測定も苦手です。
しかし、純粋なレーザ光源の測定であれば、単色レーザに限らず、RGB合波の入射でも正確に測定することが可能です。光スペアナにせまる重心波長の測定と、色彩計のような使いやすさを両立したRGBレーザ輝度計の測定値と「光」を見比べてみてください。
応用例
レンズコーティング評価 、光ファイバの評価
レーザ測光の注意点 複数のピーク波長と重心波長
400 nmから700 nmの可視光の波長域に対して、レーザ光は非常に幅の狭いスペクトルを持っています。しかし単色レーザの波長域だけを測定すると複雑なスペクトルになっていることが多く、最大ピーク波長と正確な色度の算出に必要な重心波長に違いがあることがわかります。特にレーザ光は温度によるスペクトルの変動も大きいため、光スペクトラムアナライザのような高確度の測定だけでなく、変動に追従した重心波長の測定が要求されます。
レーザ測光の課題「等色関数との近似限界」
三刺激値方式の色彩計などの一般的な測色計は光学フィルタの組合せにより等色関数との近似を行っています。しかし、光学フィルタ(物理フィルタ)による等色関数への近似には限界があります。
単色レーザのスペクトル幅は非常に狭いため、等色関数への近似誤差だけでなく、フィルタのばらつき(個体差)も測定値の違いとなって出てきます。
レーザ測光のために開発された「分離重心波長方式」
TM6103は測色に必要な物理量(重心波長、光パワー)を測定し、色度、測光量といった光学特性は等色関数を使った理論計算により算出します。
これにより、重心波長の変動に追従し、光学フィルタの波長域による近似誤差の影響を受けない正確なレーザ測色が可能になりました。光スペアナにせまる重心波長測定能力と色彩計の使いやすさを両立した初めての照度計です。
ホワイトバランスナビで調整工数が半分
ホワイトバランス調整補助機能がレーザーディスプレイの目標の「白」への最適ルートを指示します。
RGB合波(RGB 3色のレーザ光源)から、目標の「白」に必要なRGB各光源の放射量調整目標範囲を自動算出します。
RGBそれぞれの放射量を指示範囲に合わせるだけで、目標の色(色度)と明るさ(測光量)に調整できるため、従来の三刺激値方式などでは難しい「色度」と「測光量」の同時調整でバランス調整工数を大幅に削減します。
目標値の許容範囲(上下限値)に連動して、調整範囲が自動で設定されるHIOKI独自の調整ナビゲーション機能です。
1)目標値を入力 → 2)入射 3)調整範囲表示 4)RGBそれぞれを合わせるだけ
レーザ測光の困りごとは TM6103 で解決!
色度表示が同じ値なのに見た目が違ってしまう経験はありませんか?
従来のLED光源や電球光源の測色では問題がないのに、レーザ光源を測定していると測定値と実際の色味が違う。そのまま原因がわからず目視によるホワイトバランス調整をしていることはないでしょうか。
広色域テレビのホワイトバランスのように、出荷調整でΔxy = 0.001レベルまで正確に追い込むには、波長の測定能力が重要になってきます。スペクトル幅が数nmのレーザの場合は測定器のスペクトル波長幅が不足すると正しい重心波長を算出することができず、色度に影響を及ぼします。
レーザ測光にお困りの方は、RGBレーザ輝度計 TM6103をお使いになってみてはいかがでしょう。
基本仕様
| 測定対象 | レーザ光源 ※標準イルミナントA (電球)による確度はありません | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 測定項目 | 放射輝度, 輝度, 重心波長, 三刺激値XYZ, 色度 (xy, u'v'), 相関色温度, Δuv, ドミナント波長, NTSC比, ホワイトバランス放射量目標値 |
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| 放射量測定項目 | 放射輝度 | |||||
| 放射量測定範囲 | 0.002〜600 [W/sr・m^2] | |||||
| 放射量相対確度 | ±4.6% rdg. (473 nm, 40μW) 基準 (532 nm, 60μW) ±4.6% rdg. (633 nm, 80μW) |
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| 放射量確度 | ±8% rdg. (532 nm, 3 W/sr・m^2) | |||||
| 測光量測定項目 | 輝度 | |||||
| 測光量測定範囲 | 2〜300 000 [cd/m^2] | |||||
| 重心波長測定範囲 | 青:435 nm 〜 477 nm, 緑:505 nm 〜 550 nm, 赤:615 nm 〜 665 nm | |||||
| ホワイトバランス調整補助機能 | (設定項目) 測光量目標値, 測光量許容範囲, 色度xy目標値, 色度xy許容範囲 |
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| インタフェース | LAN (TCP/IP) 本体に表示機能はありません | |||||
| 電源 | ACアダプタ Z1008 (AC 100 V〜 240 V, 9.5 VA) | |||||
| 寸法・質量 | 65W × 83H × 175.7D mm, 790 g | |||||
| 付属品 | ACアダプタZ1008 ×1, 電源コード ×1, 遮光キャップ ×1, LANケーブル (3 m) ×1, 取扱説明書 ×1, アプリケーションディスク (CD-R) ×1 | |||||




