MEMoryコマンド(ストレージデータの出力)


ストレージデータの出力(ASCII)


構 文


(クエリ)


:MEMory:ADATa? A

(応答)

X1<NR1>,X2<NR1>,X3<NR1>,...
A = 1〜2000
Xi = <ストレージデータ> (32bit)


解 説


:MEMory:POINtで設定されたチャネルとポイントから、ストレージデータをAで指定された個数分出力します。出力ポイントもデータ数分増加します。
データを物理量に変換する場合は、:MEMory:RATIo?を参照してください。

ロジックデータの場合 (32bit)

bit4(内蔵ロジック)
bit16(CANロジック)

...

bit3

bit2

bit1


波形演算データの場合 (32bit)

浮動小数 (IEEE 754 形式)
(浮動小数そのものではなく、整数表現となります)




:MEMory:POINt CH1_1,0
(チャネルをCH1-1、ストレージポイントを0番目に設定します。)

:MEMory:ADATa? 10
(内部メモリのデータを10個出力します。)

(応答)  :MEMory:ADATA 1,2,3,4,5,6,7,8,9,10  (ヘッダがONの場合)


注 記


【参考】
レンジ100mV、入力4Vppの1kHz正弦波のデータが1000DIV記録されている場合、:MEMory:ADATa? 200を500回繰り返した時のデータ転送時間は、約2秒です。 (PCと本器をUSBで接続。OS:Microsoft Windows XP (Service Pack 3), CPU:Intel(R) i7 2.8GHz, RAM:4GB)
この値はあくまでも目安であり、通信速度を保証するものではありません。ご使用の環境によって通信速度は変化します。


使用可能
条件


スタート動作中でないこと。
出力ポイントが、ストレージデータ数未満であること。
:MEMory:POINtでアナログチャネルを指定していること。
データを出力する際は、ストレージデータがあること。




ストレージデータのバイナリデータ転送


構 文


(クエリ)


:MEMory:BDATa? A

(応答)

#0...<以下4byteバイナリデータ>
A = 1〜8000(出力個数)


解 説


:MEMory:POINtで設定したポイントのストレージデータを、Aで指定された数だけバイナリフォーマット(ビッグエンディアン)で出力します。
出力ポイントもデータ数分増加します。
出力データの先頭には、#0(バイナリフォーマットを表す)がつきます。
#0に続いて、ストレージデータが1データ4バイト単位で、Aで指定したデータの数だけ送信されます。



先頭

BYTE 0

BYTE 1

BYTE 2

BYTE 3

#
(23H)

0
(30H)

xxxx

xxxx

xxxx

xxxx

xxxx

xxxx

xxxx

xxxx

 


アナログ・データ
CH間演算データ
ロジック・データ
波形演算・データ
GPSデータ
(ビッグエンディアン 32bit)


ロジックデータ (ビッグエンディアン)

bit4(内蔵ロジック)
bit16(CANロジック)

...

bit3

bit2

bit1


波形演算データ (ビッグエンディアン)

浮動小数 (IEEE 754 形式)


(xは0または1を表します。)

得られたデータから物理データを変換する方法は、:MEMory:RATIo?を参照してください。



:MEMory:POINt CH1_1,0
(チャネルをCH1-1、ストレージ・ポイントを0番目に設定します。)

:MEMory:BDATa? 10
(バイナリデータを10個出力します。)

(応答)  :MEMORY:BDATA #0...(バイナリデータ)  (ヘッダがONの場合)


注 記


バイナリーデータの中には、改行コード(文字コードの0Aや0D)が含まれることがあります。
お使いのPCソフトが、改行コードをデータの終了として判断している場合は、正しくデータを処理できませんので、 必ずAで指定した分のデータを読み込むようにしてください。

【参考】
レンジ100mV、入力4Vppの1kHz正弦波のデータが1000DIV記録されている場合、:MEMory:BDATa? 1000を100回繰り返した時のデータ転送時間は、約2秒です。
(PCと本器をUSBで接続。OS:Microsoft Windows XP (Service Pack 3), CPU:Intel(R) i7 2.8GHz, RAM:4GB)
この値はあくまでも目安であり、通信速度を保証するものではありません。ご使用の環境によって通信速度は変化します。


使用可能
条件


スタート動作中でないこと
出力ポイントが、ストレージデータ数未満であること。
ストレージデータがあること。




FFTデータの問合せ


構 文


(クエリ)


:MEMory:FFTData?

(応答)

A<NR3>,B<NR3>
A = X軸値
B = Y軸値


解 説


:MEMory:FFTPOintで設定された出力ポイントより、FFTの演算結果(X軸とY軸)をNR3数値で返します。
このコマンドが実行されるたびに、出力ポイントが1つ加算されます。
繰り返し実行することで、連続したデータを得ることができます。



:MEMory:FFTPOint 1,100,1
:MEMory:FFTData?
(応答)  :MEMORY:FFTDATA 500E-06,-0.0813E-03  (ヘッダがONの場合)


注 記


-


使用可能
条件


-




FFTフレームデータ数の問合せ


構 文


(クエリ)


:MEMory:FFTFRame?

(応答)

A<NR1>
A = 0〜200


解 説


FFTフレームデータ数を返します。



:MEMory:FFTFRame?
(応答)  :MEMORY:FFTFRAME 4  (ヘッダがONの場合)


注 記


-


使用可能
条件


-




FFTデータ数の問合せ


構 文


(クエリ)


:MEMory:FFTMaxpoint? A

(応答)

A<NR1>,B<NR1>
A = 1〜4 (演算番号)
B = 演算データ数


解 説


Aで指定した演算番号に対する演算データ数をNR1数値で返します。



:MEMory:FFTMaxpoint? 1
(応答)  :MEMORY:FFTMAXPOINT 1,4001  (ヘッダがONの場合)


注 記


FFT解析モードFFT演算ポイント数の設定により、Bの値は変動します。


使用可能
条件


-




FFTオーバーオール値の問合せ


構 文


(クエリ)


:MEMory:FFTOver? A

(応答)

A<NR1>,B<NR3>
A = 1〜4 (演算番号)
B = オーバーオール値


解 説


Aで指定した演算に対するオーバーオール値をNR3数値で返します。



:MEMory:FFTOver? 1
(応答)  :MEMORY:FFTOVER 1,0.0612E-03  (ヘッダがONの場合)


注 記


オーバーオール値がない場合は、NONEが返却されます。


使用可能
条件


-




FFTピークデータの問合せ


構 文


(クエリ)


:MEMory:FFTPEak? A,B,C

(応答)

 A<NR1>,B<NR1>,C<NR1>,D<NR3>,E<NR3>
A = 1〜4 (演算番号)
B = 1〜10 (ピーク値番号)
C = 1〜200 (フレーム番号)
D = X軸データ, NONE (取得不可時)
E = Y軸データ, NONE (取得不可時)


解 説


Aで指定した演算番号に対するピーク値をNR3数値で返します。



:MEMory:FFTPEak? 1,1,1
(応答)  :MEMORY:FFTPEAK 1,1,1,57.6E+03,-107.60E+000  (ヘッダがONの場合)


注 記


ピーク値が取得できない場合は、NONE,NONE (= D,E) が返却されます。


使用可能
条件


-




FFTデータの出力ポイント位置の設定と問合せ


構 文


(コマンド)
(クエリ)


:MEMory:FFTPOint A,B(,C)
:MEMory:FFTPOint?

(応答)

A<NR1>,B<NR1>,C<NR1>
A = 1〜4 (演算番号)
B = 0〜4000 (出力ポイント)
C = 1〜200 (フレーム番号)


解 説


Aで指定した演算番号に対するFFTデータの出力ポイント位置を設定します。
現在設定されているFFTデータの出力ポイント位置をNR1数値データで返します。



:MEMory:FFTPOint 1,100,1
:MEMory:FFTPOint?
(応答)  :MEMORY:FFTPOINT 1,100,1  (ヘッダがONの場合)


注 記


FFT解析モードFFT演算ポイント数の設定により、Bの値は変動します。


使用可能
条件


-




THDの問合せ


構 文


(クエリ)


:MEMory:FFTTHd? A

(応答)

A<NR1>,B<NR3>
A = 1〜4 (演算番号)
B = THD


解 説


Aで指定した演算に対するTHDをNR3数値で返します。



:MEMory:FFTTHd? 1
(応答)  :MEMORY:FFTTHD 1,+12.1483E+00  (ヘッダがONの場合)


注 記


THD値がない場合は、NONEが返却されます。


使用可能
条件


-




リアルタイムデータの取込み


構 文


(コマンド)


:MEMory:GETReal


解 説


現在入力されているデータを、全チャネル分取込みます。



:MEMory:GETReal


注 記


-


使用可能
条件


-




ストレージデータ数の問合せ


構 文


(クエリ)


:MEMory:MAXPoint?

(応答)

A<NR1>
A = 0 (ストレージされていない) 〜 ストレージデータ数


解 説


内蔵メモリに記録されているデータ数をNR1数値で返します。



:MEMory:MAXPoint?
(応答)  :MEMORY:MAXPOINT 2501  (ヘッダがONの場合)


注 記



使用可能
条件


-




ストレージデータの出力ポイントの設定と問合せ


構 文


(コマンド)
(クエリ)


:MEMory:POINt CH$,A
:MEMory:POINt?

(応答)

CH$,A<NR1>
CH$ = CH1_1〜CH4_15, P1〜P2, LA〜LB, L1〜L4, W1_1〜W4_2, Z1〜Z8, LAT, LON, ALT, DIR, SPD, DST
A = 0〜(ストレージデータ数 - 1)


解 説


ストレージデータの出力ポイントを設定します。
ストレージデータの出力ポイントをNR1数値で返します。



:MEMory:POINt CH1_1,100
:MEMory:POINt?
(応答)  :MEMORY:POINT CH1_1,100  (ヘッダがONの場合)


注 記


ストレージデータがない場合は、出力ポイントを設定できません。
Aに設定できる値は:MEMory:MAXPoint?で得られる値よりも小さい値です。

リアルタイム保存の場合は、波形表示画面の状態によってAで設定できる範囲が変わります。
また、Aの値は常にストレージデータの先頭からのポイントを表します。


使用可能
条件


W1_1〜W4_2, Z1〜Z8はV2.00以降で利用可能。
LAT, LON, ALT, DIR, SPD, DSTはV2.10以降で利用可能。




AD値から物理量に変換するための係数の問合せ


構 文


(クエリ)


:MEMory:RATIo? CH$

(応答)

CH$,A<NR3>,B<NR3>
CH$ = CH1_1〜CH4_15, P1〜P2, W1_1〜W4_2, LAT, LON, ALT, DIR, SPD, DST
A = 変換比
B = オフセット


解 説


:MEMory:ADATa?コマンドにおいて取得したデータを物理量に変換するための係数をNR3数値で返します。
下記の計算式から物理量に変換することができます。
(物理量) = A × (取得値) + B



:MEMory:RATIo? CH1_1
(応答)  :MEMORY:RATIO CH1_1,+4.00000E-06,-131.072E-03  (ヘッダがONの場合)


注 記


-


使用可能
条件


アナログチャネル、パルスチャネル、CH間演算チャネル、及びGPSチャネル。
ストレージデータがあること。
測定後であること。
W1_1〜W4_2はV2.00以降で利用可能。
LAT, LON, ALT, DIR, SPD, DSTはV2.10以降で利用可能。




リアルタイムデータの問合せ


構 文


(クエリ)


:MEMory:REAL? CH$

(応答)

CH$,A<NR3>
CH$ = CH1_1〜CH4_15, P1〜P2, LA〜LB, L1〜L4, LAT, LON, ALT, DIR, SPD, DST
A = 測定値


解 説


:MEMory:GETRealにて取り込んだリアルタイムデータから、CH$で指定したチャネルの値をNR3数値で返します。

ロジックデータの場合 (32bit)

bit4(内蔵ロジック)
bit16(CANロジック)

...

bit3

bit2

bit1



:MEMory:GETReal
(現在入力されているデータを、全チャネル分取り込みます。)

:MEMory:REAL? CH1_1
(応答)  :MEMORY:REAL CH1_1,+1.05600E-03  (ヘッダがONの場合)


注 記


このコマンドの前に、リアルタイムデータの取り込みを実行していないときの値は不定となります。


使用可能
条件


LAT, LON, ALT, DIR, SPD, DSTはV2.10以降で利用可能。




ストレージデータの出力(電圧値)


構 文


(クエリ)


:MEMory:VDATa? A

(応答)

X1<NR3>,X2<NR3>,X3<NR3>,...
A = 1〜2000
Xi = <ストレージデータ>


解 説


:MEMory:POINtで設定されたチャネル、およびポイントからデータをAで指定された個数を、測定値で出力します。
出力ポイントもデータ数分増加します。
スケーリングされている場合は、スケーリングされた値が出力されます。



:MEMory:POINt CH1_1,0
(チャネルをCH1-1、ストレージポイントを0番目に設定します。)

:MEMory:VDATa? 2
(ストレージデータを2個出力します。)

(応答)  :MEMORY:VDATA +5.678E-03,+4.321E-03  (ヘッダがONの場合)


注 記


【参考】
レンジ100mV、入力4Vppの1kHz正弦波のデータが1000DIV記録されている場合、:MEMory:VDATa? 200を200回繰り返した時のデータ転送時間は、約2秒です。 (PCと本器をUSBで接続。OS:Microsoft Windows XP (Service Pack 3), CPU:Intel(R) i7 2.8GHz, RAM:4GB)
この値はあくまでも目安であり、通信速度を保証するものではありません。
ご使用の環境によって通信速度は変化します。


使用可能
条件


スタート動作中でないこと。
出力ポイントが、ストレージデータ数未満であること。
:MEMory:POINtでチャネルを指定していること。
データを出力する際は、ストレージデータがあること。